二十六枚目/タイトルデザインについて(007ドクター・ノオ編)
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こんにちは。映像ディレクター/デザイナーの清森達士です。
弊社は映像とデザインの領域で広くお仕事をさせていただいていますが、専門領域のひとつにタイトルデザインがあります。
アイデンティティを作るロゴやシンボルマークのデザインと、アニメーションをはじめとする映像技法を組み合わせて、テレビ番組などのタイトルシークエンスを作る仕事です。
デザインと映像の領域が重なり合ったとても面白い仕事で、視覚デザインと言ってもいいかもしれません。
このタイトルデザインの歴史は映画と重なるのですが、このブログでは少しづつ名作タイトルを取り上げていこうと思っています。
今日取り上げるのは映画007のタイトルデザイン。言わずと知れたスパイアクションの定番シリーズで、去年第二十五作のノー・タイム・トゥ・ダイが公開されました。
第一作のドクター・ノオは記録では1963年6月1日の公開(日本)ですから、シリーズはなんと60年近い歴史があります。
今回ずいぶん久しぶりに見返してみましたが、007の代名詞と言っていいガンショットのトップシーンが第一作目から採用されています。
主人公のジェームスボンドのキャラクターをとてもうまく表現していて、作品の世界観もこれでもかと言うほどばっちり伝わってきます。
このトップシーンはその後のシリーズでも受け継がれる素晴らしい発明だったと思います。自分も少しでも良いものを作りたいと気が引き締まる思いです。
タイトルバック全体を通して遊び心のあるドットのアニメーション(これはボンド的な洒脱さ、シティー感を表しているのだと考えていましたが、銃口のメタファーでもあるのかも)が特徴的で、後半に出てくる人物のシルエットアニメーションはのちに一世を風靡する初代iPodのコマーシャル映像を思わせます。
007はどの作品もタイトルシークエンスに力が入っていてとても魅力的です。機会があれば今後も少しづつ紹介していきたいと思います。
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